まだ見えない光を抱きしめて

朝の窓辺には、まだ夜の気配が残っていた。

カーテンを開けても、太陽は少し遠慮がちで、
静かな光だけが部屋に差し込んでいる。

由佳は深呼吸をひとつ。
新月を越えて、
ようやく小さな光が戻ってくる──そんな日だと聞いた。

でも心の中には、まだ整理しきれない感情や、
胸に重く残った思いが揺れていた。

午前中は、あえて何も決めずに過ごした。

湯気の立つお茶を両手で包み込みながら、
「もう終わらせたい気持ち」や「まだ言葉にできない想い」が、
静かに浮かんでは消えていく。

先負の日だから、焦らなくてもいい。
そう言い聞かせて、心を整える。

午後になると、少しだけ気持ちが軽くなった。

窓から差し込む光が、さっきよりも強くなっている。

彼女はノートを開き、ずっと胸にしまっていた願いを、
短い言葉にして書き始めた。
「もっと自分を好きになれますように」
「大切な人に、ちゃんと優しさを渡せますように」

字はたどたどしくても、心から出てきた言葉は、
どれも柔らかく、温かかった。

夕方、帰り道で買ったのは、秋のきのこ。

夕ご飯に小さな味噌汁を作り、ふわりと立ちのぼる香りを深く吸い込んだ瞬間、
胸の奥の重さが、少しずつほぐれていくのを感じた。

「変わらなくちゃ」と思うよりも、
「変わっていけるんだ」と信じられるだけで、
心はこんなにも優しくなるのだと知った。

夜、窓の外はもう暗く、月はまだ小さくて姿も見えない。
けれど、どこかで確かに光は育っている。

由佳はノートを閉じて、そっと胸に抱きしめた。

そのぬくもりの中で、今日という日が静かに溶けていく。

──暗闇の向こうに、かすかな芽吹きが待っている。
そのことを知っているだけで、涙がやさしく頬を伝った。

「まだ見えない光を、心の奥で信じられること──それが、明日を生きる力になる。」

🌙 心の天気予報｜2025年9月23日（火）

今日は「新しい芽吹きに向けて小さな一歩を踏み出す日」。
月齢1.3は新月を過ぎ、暗闇の中にかすかな光が戻り始めるタイミング。
八白土星が示す「変化・積み重ね」と、先負の「午後吉」のリズムが重なり、「ゆっくりとした始まり」が未来につながっていきます。

🏮 各要素が示す意味

午前はゆるやかに
→ 散歩や軽いストレッチなど、体を温める行動で整える。大事なことは午後からでOK。

午後に小さな一歩を
→ 新しいことを始める、学びをスタートする、軽い連絡を取るなど。小さな行動が未来のきっかけに。

変化を歓迎する
→ いつもと違うことをひとつ試すだけで、運気が動きやすい。新しいノートを開く、家具の配置を少し変えるなど。

夜は芽吹きを意識する
→ 今日書き留めた小さな目標を「これから育てていく種」として眺める。ほんの少しの前向きさが光を引き寄せます。

「小さな芽吹きが、未来の大きな実りにつながっていきます。」

白いハンカチ
- 乙未×新月明けは「清らかさ・リセット」がテーマ。
- 白は浄化と新しいスタートを象徴。持ち歩くだけで気持ちがリフレッシュ。
土のエネルギーを感じる天然石（アメジストやスモーキークォーツ）
- 八白土星の「山・積み重ね」の象意に合う。
- 新月の芽吹きを安定して育てるサポート。
新しいノートや手帳
- 新月後は「願いの種」を書き留めるのにぴったり。
- 書き始めた瞬間から運気が動き出す。