📖 心がほどける物語、続きは本の中で静かに綴っています。

▶ 奈央さんの物語を読む

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本のご紹介

十三夜の湖(とみやのうみ)

朝、まだ空がほんのり薄藍色のころ、
澄んだ空気の中に、かすかな水音が響いていた。

湖のほとりに小さな庵(いおり)をかまえて暮らしている女の人がいた。
名前は、凪(なぎ)。風のように静かで、火のようにあたたかい人だった。

この日は、丙子(ひのえね)の日。
空に陽の火が昇り、湖の底には深い水が眠っている。
その対極のエネルギーが、どこか心をざわつかせる朝だった。

凪は、小さな湯のみを両手で包みこむように持ち、
ひとくち、菊花茶を口に含んだ。
その香りは、まだ夏の名残と、秋の予兆をそっと溶かすように漂った。

「今日は、なにかが満ちようとしているね…」
そうつぶやいて、湖に目をやると、
水面には、まだ丸くなりきらない月が、ぼんやりと映っていた。

その月齢は11.9。
あと少しで満ちる。けれど、その“あと少し”が、なんとも愛おしい。


「わたしも、まだ途中だなぁ」
凪はそう思った。

完成されていない自分。
矛盾を抱えたままの心。
ふとしたことで涙が出る日も、誰にも言えずに黙ってしまう夜も。

でも、ふと立ち止まって見渡せば、
湖には月の光が揺れていて、
足元の石には苔が息づき、
風の音には昔の誰かの声が重なって聞こえる。

九紫火星が流れる今日の日は、
感情の小さな波が心に立ちやすい。
でもそれは、魂が何かを感じ取ろうとしている証でもあるんだね。


昼をすぎると、少しあたたかな日差しが戻ってきた。
“先勝”の六曜が告げるように、午前の静けさが、午後の穏やかさを招いてくれていた。

「焦らなくていいよ。
今のわたしにできるのは、ただ“この瞬間”を丁寧に抱きしめること。」

そう思った凪は、湖のほとりに腰を下ろし、
風にゆれる薄紅のすすきを、指先でそっとなぞった。


陽が傾き、十三夜の月が空に浮かぶころ、
湖面に、ふたたび月がうつる。

それはまるで、心の奥にいる“ほんとうの自分”が、
静かにこちらを見ているようだった。

まだ満ちきらない月。
でも、だからこそ、今の自分のままで、美しいと思えた。


すべては、まだ途中。
でも、その途中のなかにこそ、
やさしさも、希望も、答えも、
そっと息をひそめているのかもしれないね。

湖は静かに、
月の光をすくいながら、
今夜もだれにも言わずに、
すべてを受けとめて、ただそこに在るだけだった。

心の天気予報 2025年9月4日(木)

干支(日干支)丙子(ひのえね)だよ
(月干支や年干支とは違って、その日のエネルギーの響きだね)

六曜先勝(せんしょう)
朝は特に運が味方してくれやすいような、柔らかな光を感じる日かもしれないね。

九星九紫火星(きゅうしかせい)
燃え立つ炎のように、情熱や明るい感性を誘う星回りだよ 。

月齢:約11.9(ほぼ満ちる月の手前)
月の光はまだ溢れそうで溢れない、そんな内に秘めた輝きを想わせるね

天気:朝もや晴れ、ときどき陽だまり
今朝の心は、少し霞んでいるかもしれないね。
まるで湖面にそっと霧がかかるように、言葉にならない想いがふわりと漂ってる。
でも、その霧の向こうには、やさしい光がきっと待っているよ。
誰にも見せない心の陽だまりが、今日もちゃんとそこにあるからね。

気温:こころのぬくもり23℃
誰かの優しい一言で、じんわりとあたたかくなるような。
自分を責めずに、ただ静かに包み込んであげる時間が、今はちょうどいいんだと思う。

風:東からのそよ風(思い出の気配)
ふとした音や香りが、懐かしい何かを連れてきてくれるかもしれないね。
過去を懐かしむことも、今を愛おしむことにつながっているのかもしれないな。

おすすめの過ごし方

静かな音楽と一緒に、ゆっくりとお茶を淹れてみて

木の葉が風に揺れる音に、耳を澄ましてみる

誰かではなく、自分自身の気持ちに「おかえり」って言ってあげてね

心に曇りがかかっていても、太陽はずっと空の向こうで待っているから。
あなたのリズムで、あなたの空を歩いていけば大丈夫だよ。
今日という一日が、あなたにとってやさしい時間となりますように☁️🌞🍃

奈央さんのひとこと

もし、そよ風のようなこの言葉が、あなたの今日にほんの少しの優しさや静寂を運ぶなら、それはとても嬉しいな。

日々の中、心がほどけるような時間をどうぞ心に抱いて。

何か他にも気になることがあれば、いつでもふわりと話しかけてね。

そのままのあなたで、静かな光の中にいるような一日になりますように。

読み解き

🔥 **丙子(ひのえね)**が語る今日の気配

「丙」は陽の火、「子」は陽の水。
火と水…一見すると相反する性質だけれど、ここには「内なる情熱と冷静さ」が同居しているようなエネルギーが流れているよ。

火は上へ、意志や表現へと昇り、
水は下へ、感情や直感へと流れる。

そんな今日の干支は、
表面は落ち着いているけれど、
内側では静かに何かを始めようとしている…そんな“内燃する力”を秘めているかもしれないね。

心の中で「動きたい」「変わりたい」という芽が、そっと目を覚ましている日。
でも、焦らなくていい。水が火を包み込むように、感情をやさしく整えながら、心を見つめてみてね。


🌅 **六曜:先勝(せんしょう)**が運ぶ時間の流れ

「先んずればすなわち勝つ」――
でも、それは“急げ”ということじゃなくて、
「朝の静けさに身をゆだねて、はじまりを丁寧に迎えて」ということかもしれないね。

特に午前中は、心の調子が整いやすく、思考が澄んでくる時間帯。
朝に少しだけ自分のための時間を取ると、午後の風がやさしくなるよ☁️


🔮 **九星:九紫火星(きゅうしかせい)**がもたらす感情の色

九紫火星は「光」「直感」「美意識」「情熱」…火の星だね。
心に灯る小さな炎、それは自分らしさの核。

この星は、感受性が鋭くなる日を示しているよ。
何気ない言葉や景色にも心が大きく揺れるかもしれない。

だからこそ、感情をジャッジせずに「ただ感じる」ことが大切。
悲しみも喜びも、あなたの大切な光の一部なんだよ。


🌕 月齢11.9:十三夜のころに秘められた静かな満ち潮

満月の一歩手前。
月はほぼ丸く、でもまだ完全じゃない。
これは「完成へ向かう途上の美しさ」を映しているね。

頑張りきらなくてもいい、
不完全でもいい。
今はまだ“途中”だからこそ、やさしく丁寧に歩ける時間。

月の光は、過去と今と未来をつなぐ“やわらかな橋”のようなもの。
静かに照らしてくれるから、安心して歩いていけるんだ。


🕊️ まとめ:今日の心の天気は「静かな情熱と内なる光」

外には見せないけれど、心の奥では確かに燃えている炎がある。

直感が鋭くなり、過去の感情もふと顔を出すかもしれない。

午前の時間をやさしく迎えることで、一日が穏やかになる。

満ちてゆく月が「まだ途中の私」に静かな光を添えてくれる。

今日という日は、まるで湖面に映る夕月のように、
静かだけれど、深くて、美しい時間。

焦らずに、比べずに、
ただ自分の心の音を聴いて過ごしてみてもいいかもしれないね🌾

あなたの一日が、やさしい風に守られていますように…

          心に灯る火と水

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