🌙心の天気予報
2025年11月18日(火)
辛卯（かのとう）
六白金星（ろっぱくきんせい）
先勝（せんしょう）
十方暮（じっぽうぐれ）※11/20まで
第五十七候「金盞香（きんせんか さく）」
月齢：27.6（下弦に向かう月）
──水仙が静かに香りはじめる頃。
🌿【こよみすと】
願いを叶えるために
「少しだけ距離を置く」という知恵
願いを叶えたいとき、
あなたは
“好きなものから少し距離を置く”
という経験がありますか？
昔から日本には、
願掛けの時に好きなものや習慣を断つ
「断ち物（たちもの）」という風習があります。
・お酒を断つ
・甘いものを断つ
・推し活をしばらく休む
・夜更かしを手放す
こうした
“自分の好き”をいったん横に置くことで、
心の一点に「願い」が結集し、
集中力や覚悟が研ぎ澄まされる、
と考えられてきました。
有名な例でいえば——
上杉謙信の女断ち、
春日局の薬断ち。
ただ、天下を取った秀吉や家康は
“断つどころか好き放題”だったようなので、
何が正解かは本当にわかりません。
それでも、
「ほんの少し手放す」ことで、
本当に必要なものが浮かび上がる
というのは、
今を生きる私たちにも通じる智慧。
年末の気配が近づいてくる今、
あなたはどんな“余分”をそっと手放し、
どんな“願い”のために心を整えますか？
☁️ 心の天気
やわらかい風が、
心の奥の“未整理の感情”にそっと触れる日。
静けさの中で、小さな本音が芽を出します。
無理に動かなくてOK。
今日は 「1つだけ整える」 が合言葉。
机の上でも、気持ちでも、人との距離でも。
どれかひとつ整えることで、
流れが自然に澄んできます。
● 辛（かのと）の日
辛は“浄化・研ぎ澄まし・削ぎ落とし”の気。
願いを叶えるための
「断ち物」の話がそのまま響く日です。
今日のポイントは、
“減らす勇気”が運を開く ということ。
● 卯（う）の日
扉が開く、門がひらく、はじまりの気。
新しい考え方をスッと受け入れやすく、
気持ちが軽くなるタイミング。
● 六白金星
決断力・方向性・誇り。
“自分で選ぶ力”が強まります。
やりたいことを明確にできる日。
● 金盞香（きんせんか さく）
水仙が凛と咲き、
冬の澄んだ空気の中で香り立つ頃。
あなたの心にも、
ひと筋の清らかな気づきが訪れます。
🍀 今日の開運ポイント
◎ 1）ひとつ手放せば、ひとつ叶う
・夜更かしをやめる
・余計な心配をやめる
・SNSの“無目的スクロール”を5分やめる
どれでもOK。
“少しだけ減らす”が金運・仕事運を整えます。
◎ 2）直感で決める小さな行動
六白の力が働くので、
今日の「やろうかな」はほぼ正解。
1ミリの行動で十分運が動く日。
✨ 今日の開運グッズ
・白×銀の小物（辛 × 六白に最適）
・スリムなペン（削ぎ落としの象徴）
・水仙の香りアイテム（なければ白檀やフローラルで代用OK）
🍽 今日の開運フード
・白スープ系（豆乳・かぶ・白菜）
・柑橘入りのホットティー
・シンプルなおにぎり（塩むすび）
味の情報を減らすことで心が澄みやすい日。
🌕 今日のまとめ
▶ 願いを叶える鍵は“減らす勇気”
▶ 一つ整えれば、流れが自然に澄む
▶ 辛の「浄化」と卯の「扉が開く」が重なる日
『ウサギのミナと、ひらく扉の朝』
森の朝は、冬の気配をまとっていました。
少し冷たくて、少し澄んでいて、
草の間からは白い息が漂うように見えます。
そんな静かな小道を、
小さなウサギの ミナ が
とことこと歩いていました。
胸には、
ずっと抱えていた”ひとつの願い”があります。
「もっと、自信を持って
前に進めるようになりたい」
けれど、
心の奥底には小さな迷いがくすぶっていました。
今日は 卯の日。
森の仲間たちは
「扉がひらく日だよ」と言っていましたが、
ミナにはまだその意味がよくわかりません。
しばらく歩いていると、
ふわりと涼やかな香りが漂いました。
白い花──
水仙が、朝の光を受けて静かに咲いています。
「金盞香（きんせんかさく）って、こういう香りなんだ…」
ミナが鼻をひくひくしていると、
近くで声がしました。
「ミナ、何か迷っているのかい？」
現れたのは、森の案内役のフクロウ爺さん。
やさしい目をして、ミナを見つめています。
ミナは小さな声で言いました。
「うん……願いを叶えたいのに、
心の中がごちゃごちゃしてて……
どれが本当に大事か、わからなくなっちゃったの」
フクロウ爺さんは、静かにうなずきました。
「それなら、
ひとつだけ”手放すもの”を決めてみなさい。
扉を開く前には、
荷物を少しだけ軽くするといいんじゃよ」
ミナは首を傾げました。
「手放すもの……？」
「そう。
ウサギは軽やかに跳ぶために、
余計なものを持たないじゃろう？」
言われてみると、心の中には
“なくてもいい心配” や
“古いくせ” が残っていることに気づきました。
ミナは深呼吸をして、
胸の奥の小さな重りを、そっと手放しました。
──”できなかったらどうしよう”という不安。
これを、ひとまず降ろしてみたのです。
すると、不思議なことが起きました。
すーっと、風が変わったのです。
冷たい冬の風の中に、
ほんの少しだけ温かい気配が混ざりました。
「なんだろう……軽くなったみたい」
体がふっと軽くなったミナは、少し跳んでみました。
すると、目の前の草むらの奥に、
細い道が続いているのが見えました。
それは、昨日までなかった道。
まるで”ひらいた扉”のように、
静かに、でも確かにミナを招いています。
その道を進むと、ひとつの丘に出ました。
丘の上には小さな木の扉があり、
朝日の中でゆっくりと開いていきます。
「これが……卯の日の”扉”？」
扉を通り抜けると、
そこには見たことのない景色が広がっていました。
木々の間を抜ける風は澄んでいて、
遠くでは水仙の白い花が静かに揺れ、
柔らかな陽が大地を包んでいます。
ミナは胸に手を当てました。
さっきまでの迷いが、どこかへ消えていました。
「そっか……
”できないかもしれない”を手放すだけで、
こんなに軽くなるんだ」
フクロウ爺さんの言葉が響きます。
ミナはそっと目を閉じました。
冷たい空気も、澄んだ光も、
さっき手放した不安も、ぜんぶひっくるめて
今日の自分を静かに受け止めました。
そして小さな声でつぶやきました。
「今日の私は、今日の私でいいんだね。
ひとつ手放したから、ひとつ前に進めるんだ」
その言葉に応えるように、
風がやさしくミナの耳を撫でました。
今日の気づき
扉がひらくのは、”手放す勇気”を持ったあと。
不安を消すのではなく、そっと置いていくだけでいい。
卯の日は、軽くなるほど未来が開ける。
風の変化は、心が整った合図。
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