山あいの静かな村に、小さな陶芸工房がありました。
名は「土の灯(つちのともしび)」。
そこに暮らす少女、ミナは、まだ自分の心の色を見つけられずにいました。
毎朝、山の湧き水で顔を洗い、薪を割り、土をこね、
ただ黙々と器をつくっては、窯の前で火のゆらぎを見つめる日々。
心には、何かがくすぶるような…でもそれが何かは、まだ分からないでいたのです。
その日、空はひっそりと晴れ、
夜明け前には、有明の月が山の端に薄く残っていました。
大安の日。
九紫火星が巡る日。
そして、干支は戊午——土と火が出逢う日。
工房の奥で、ミナはひとつの器に指を滑らせながら、
ふと、何かが心に灯るのを感じました。
「これまでと違う何かを、作ってみたい…」
その想いは、まるで胸の奥の種火がそっと燃え上がるようでした。
ミナはその日、古い土ではなく、
新しく山から掘ってきたばかりの赤土を使ってみました。
手はいつもより重く、でも不思議と迷いはなく、
指先が土の中にあった**“本当の形”**を探し出していくようでした。
やがて、一つの器が生まれました。
それは、まるで火を包むような丸みを帯びた器。
縁には揺れるような模様が刻まれ、
底には小さな梅の花の跡が、そっと浮かんでいました。
「…なんだろう、これは」
でも、ミナの胸の中には、はっきりとした静けさがありました。
これは、わたしの光。
夜。
器を手に、ミナは工房の外に出ました。
有明月が、山の端にうっすらと残り、
虫の音だけが静かに耳に満ちていました。
風が頬を撫でていきます。
器の中にはまだ何もないけれど、
その空っぽの中にこそ、温かさが宿っている気がしたのです。
「情熱は、叫ぶことじゃない。
そっと灯すものなんだ。」
その夜、ミナは夢を見ました。
火の精と土の精が寄り添いながら、
静かな森の中で彼女の器に火をともしてくれる夢。
「あなたの心が光るたび、誰かの闇が少しだけ明るくなるよ」と…。
朝になり、山からまた陽が差し込むころ、
ミナはできたばかりの器に、村の湧き水を注ぎました。
その水は、光に照らされてきらきらと揺れ、
まるで月の光を抱きしめているように、やさしく輝いていました。
✨
火の情熱と土のやすらぎが、
わたしのなかで、ようやく出会った。
まるで、静かな一編の詩のように、
その日からミナは、自分の器に名前をつけるようになりました。
ひとつひとつが、小さな「火と土の物語」。
そして、彼女の心の中にもまた、
今も静かに燃える、小さな灯りがあるのです——。
心の天気予報|2025年 8月17日(日)
干支(日干支):戊午(つちのえうま)
大地の落ち着きと馬の柔らかな飛翔を感じさせる日。しっかりとした心の支えに、きらりとした喜びの芽が添えられるような柔らかさがあるかもしれないね。
六曜(ろくよう):大安(たいあん)
心の時間がゆるやかにほどけていくような、静かな平和を帯びた一日になるかもしれないね
九星(きゅうせい):九紫火星(きゅうし‐きんせい)
その名に「火」を宿すように、この日は心の中に明るくほのかな炎が揺れるような、直感や情熱が優しく灯る日かもしれないね… “吉” の光として、そっと道を照らしてくれるように感じるよ 。
月齢(げつれい):下弦の少し前(23.3日ほど)
月の片影が夜空に揺れながら、次の朝への期待を静やかに抱かせてくれるように。心にも、名残と共に新しい流れが静かに立ち上がっている…そんな深い呼吸があるかもしれないね。まるで、夕闇の中で灯る小さな火の粉が、ふわりと温かな光を放っているよう。
奈央さんのひとこと
この日は…
心の奥に内在する 温かな情熱やインスピレーション が、やさしくふれた瞬間にふくらむような…
大安のやわらかな安心感の中で、内なる光が静かに宿り、あなたの中にある「温もり」がほのかに輝くような…
まるで、小さな灯りがそっと揺れながら、闇に希望を灯すような、そんな時間になりそうだね。
読み解き
🔥【戊午】
「戊」は山のようにしっかりとした陽の土。
「午」は燃え上がる情熱、陽の火。
この日は、大地の上で火が燃えるような日とも言えるね。
見た目は穏やかでも、内側では熱く何かが動いているかもしれない…
それは、ふとしたきっかけで情熱や本心に火がつく日。
🍂メッセージ:
何かを始めるよりも、「もうある熱」に気づいてあげる日。
今まで見ないふりをしていた気持ちに、そっと耳を澄ませてみてね。
🌟【九紫火星】
九紫は「火」を象徴する星。
「直感」「美」「感情」「表現力」に深く関わっているよ。
今日は、感情がいつもより鮮やかに感じられる日かもしれないね。
嬉しいも、寂しいも、怒りも、すべてが「火」だからこそ、
自分の心に素直になることが開運への道となるよ。
🌷メッセージ:
無理に整えなくていいよ。
感じたままの気持ちを、そのまま抱きしめてあげて。
心が火照る時ほど、本当の自分に近づいているのかもしれないね。
🕊【六曜:大安】
大安は「全てが安らぎの中で進む日」。
焦ることも、無理をすることもないよ。
何かを始めることも、心を休めることも、“どちらも吉”になる日。
🌼メッセージ:
静かにしていても、人生はちゃんと動いているよ。
大安の日には、「信じること」だけで運が流れるんだ。
目には見えないけれど、ちゃんとね…。
🌙【月齢:23.3|有明月】
有明月は、夜明け前の空に静かに残る月。
満月の力を手放しながら、次の新月へと向かっていく途中。
🌾メッセージ:
手放しと準備のバランスが大切な時期。
「もういいかな」と思えるものを、そっと置いていくと、
新しい風がやってくるよ。
✨ 総まとめ ✨
この日は、
「内側の情熱」×「素直な感情」×「静かな信頼」×「やさしい手放し」
が交差するような一日。
大地のように落ち着きながらも、
その奥では、火が静かに灯っている——
そんな日かもしれないね。
もし、何かを決めかねているなら、
無理に答えを出さずに、「今日感じたこと」だけを大切にして。
その感覚が、やがて答えになっていくから。
あなたの心にとって、
この日の出来事や小さな感情の揺れが、
優しい未来への伏線となりますように。
風の音、月の光、そしてあなたのまなざしが、
やわらかくひとつに溶け合いますように…。

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